Q.医療法人名義で購入した資産をその法人の役員に低額譲渡した場合における課税関係について教えてください。

 

A.売却価格にかかわらず時価による売却として、売り手である医療法人には法人税が課されます。時価から取得価格を差し引いた額が売却益となります。また、時価と実際の売却価格との差額は損金不算入の役員給与となります。
買い手である医療法人の役員には、時価と購入価格の差額に所得税が課されます。給与所得として申告することになります。

1.法人から個人への低額譲渡
売り手である法人に関しては、売却価格がいくらであっても、時価により売却したものとして法人税が課されます。時価から取得価格を差し引いた額が売却益となります。また、時価と実際の売却価格の差額は、買い手がその法人の役員である場合は損金不算入の役員給与となります(売り手と買い手の間に雇用関係がない場合は寄附金となります)。
買い手である個人に関しては、時価と購入価格の差額に所得税が課されます。買い手が売り手である法人の役員である場合は給与所得として申告します(売り手と買い手の間に雇用関係がない場合は一時所得として申告します)。

2.その他の低額譲渡
(1)法人から法人への低額譲渡
売り手である法人に関しては、上記1に述べた法人から個人への低額譲渡の場合と同様に、時価により売却したものとして法人税が課されます。時価と実際の売却価格の差額は、寄附金となります。
買い手である法人に関しては、時価と実際の購入価格の差額につき、受贈益として法人税が課されます。
(2)個人から法人への低額譲渡
売り手である個人に関しては、実際の売却価格が時価の2分の1未満なら、時価により売却したものとみなされ、時価と取得価格の差額に譲渡所得税が課されます。
買い手である法人に関しては、時価と実際の購入価格の差額につき、受贈益として法人税が課されます。
(3)個人から個人への低額譲渡
売り手である個人に関しては、実際の売却価格と取得価格の差額に譲渡所得税が課されます。なお、実際の売却価格が時価の2分の1未満なら、売却損が発生してもその赤字はないものとされます。
買い手である個人に関しては、時価と実際の購入価格の差額に贈与税が課されます。

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