Q.先物取引に係る雑所得等の課税の特例というのは、どのような制度でしょうか?

 

A.居住者か日本に恒久的施設を所有する非居住者が、一定の先物取引の差金等決済を行ったら、その先物取引に係る事業所得の金額、譲渡所得の金額及び雑所得の金額を合わせた額(この合計額を、以下「先物取引に係る雑所得等の金額」といいます)に関しては、所得税15%(その他、地方税5%)の税率による申告分離課税となっています。
なお、平成25年より平成49年までの各々の年分の確定申告については、所得税のほかに、復興特別所得税(その年分の基準所得税額の2.1%が原則です)の申告と納税をすることになっています。
先物取引に係る雑所得等の金額につき確定申告を行うに当たっては、「先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書」を確定申告書に添える必要があります。

1.適用対象とされる先物取引の差金等決済
上記の先物取引に係る雑所得等の課税の特例の適用対象とされる差金等決済は、次に掲げるものです。
・商品先物取引の決済(その商品先物取引による商品の受渡しがなされることとなるもの以外です。)
・金融商品先物取引等の決済(その金融商品先物取引等による金融商品の受渡しがなされることとな
るもの以外です。)
・カバードワラントの差金等決済
(1)商品先物取引
上記の商品先物取引というのは、次に当てはまる取引のことです。
ア.平成13年4月1日以降にする、商品先物取引法第2条第3項に規定されている先物取引のうちで一定の同項第1号より第4号までの取引(商品市場で、商品取引所が決める基準と方法に沿ってなされる、商品指数先物取引、商品オプション取引、商品の実物取引のオプション取引、現物先物取引、現金決済型先物取引)
イ.平成24年1月1日以降にする、商品先物取引法第2条第14項第1号より第5号までに規定されている取引のうちで一定のもの(商品市場や外国商品市場によらないでなされる、現物先物取引、現金決済型取引、指数先物取引、オプション取引、指数現物オプション取引)
(2)金融商品先物取引等
上記の金融商品先物取引等というのは、次に当てはまる取引のことです。
ア.金融商品取引法に規定されている市場デリバディブ取引のうちで一定のもの(金融商品市場で、金融商品市場を開設する者が決める基準と方法に沿ってなされる次の取引)
(ア)平成16年1月1日以降にする、平成18年改正前の証券取引法に規定されている有価証券先物取引、有価証券指数等先物取引、有価証券オプション取引
(イ)平成17年7月1日以降にする、廃止前の金融先物取引法に規定されている取引所金融先物取引(金利等先物取引、通貨等先物取引、金融オプション取引)
(ウ)平成19年9月30日以降にする、金融商品取引法第2条第21項第1号より第3号までに規定されている取引
イ.平成24年1月1日以降にする、金融商品取引法第2条第22項第1号より第4号までに規定されている取引のうちで一定のもの(金融商品市場や外国金融商品市場によらないでなされる、先物取引、指数先物取引、オプション取引、指標オプション取引)
(3)カバードワラント
上記のカバードワラントというのは、金融商品取引法第2条第1項第19号に規定されている有
価証券(同条第22項第4号の取引に係る権利を表示するもののみです)のことです。
そして、上記のカバードワラントの差金等決済というのは、平成22年1月1日以降にする、カ
バードワラントに表示される権利の行使若しくは放棄、カバードワラントの金融商品取引業者への
売委託によってする譲渡又は金融商品取引業者に対する譲渡のことです。
なお、金融商品取引所への上場がなされていないカバードワラントに関しては、平成24年1月
1日以降にする差金等決済に限定されます。

2.先物取引に係る雑所得等の金額の計算において損失が発生した場合
先物取引に係る雑所得等の金額の計算において、損失が発生したら、先物取引に係る雑所得等以外の所得の金額と損金通算することは認められていませんが、他の先物取引に係る雑所得等の金額と損金通算することは認められています。

3.先物取引の差金等決済に関わる損失の繰越控除
先物取引に係る雑所得等の金額の計算において発生した損失の金額については、一定の条件の下、翌年以降3年間にわたり繰り越して、その繰越しがなされた年の先物取引に係る雑所得等の金額を上限として、一定の方法で、先物取引に係る雑所得等の金額の計算において控除することが認められています。

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