Q.株式等に関わる譲渡損失はどのように取り扱われますか?

 

A.株式等に関わる譲渡損失(赤字)の取扱いについては、次の通りです。

1.損益通算(株式等に関わる譲渡所得以外の所得からの控除)
株式等に関わる譲渡所得等の赤字額は、他の株式等に関わる譲渡所得等の黒字額より控除するものの、その控除によってもまだ控除しきれない赤字額は、給与所得等のその他のいろいろな所得額より控除することは認められていません。
ただ、平成21年以後に支払いを受けた上場株式等に関わる配当等(一定の大口株主等が受けるもの以外です)に関しては、事業所得や給与所得といった総合課税の対象にされる所得に含めることなく、15%(その他住民税5%)の税率による分離課税の配当所得として申告することも認められていて、上記により控除しきれなかった株式等に関わる譲渡損失額のうちで上場株式等に関わる譲渡損失額は、上場株式等に関わる配当所得額(申告分離課税を選んだもののみです。以下同じです)より控除することが認められています。
なお、上場株式等に関わる配当所得についての申告分離課税の選択や上場株式等の譲渡損失との損益通算は、確定申告書への記載のほか、一定の明細書等の添付によって行うこととなります。また、源泉徴収口座に上場株式等の配当等を受け入れ、確定申告を行わずに同一口座における上場株式等に関わる譲渡損失額との損益通算を行うことも認められています。
平成25年より平成49年までについては、復興特別所得税として各々の年分の基準所得税額の2.1%を所得税と共に申告して納めることとされています。
ちなみに、不動産所得等他のいろいろな所得に関わる損失額が存在するのであれば、そのいろいろな所得に関わる損失額は株式等に関わる譲渡所得等の金額や上場株式等に関わる配当所得額より控除することは認められていません。

2.上場株式等に関わる譲渡損失の繰越控除
上場株式等に関わる譲渡損失額は、一定の要件に該当すればその譲渡損失額が生まれた年の翌年以後3年間にわたって株式等に関わる譲渡所得等や上場株式等に関わる配当所得額より繰越控除することが可能です。
なお、上記の控除を行うには、上場株式等に関わる譲渡損失額が生まれた年分の所得税につき一定の書類が添付された確定申告書の提出を行うほか、以後の年において、連続して一定の書類が添付された確定申告書の提出をしなければなりません。

3.特定中小会社の発行株式に関わる譲渡損失の繰越控除
譲渡損失額のうちに、特定中小会社の発行した株式で払込みにより取得したもの(税制適格ストックオプションの行使で取得したもの以外です)を適用期間に譲渡(親族等に対する譲渡等以外です)したことによって生まれた一定の損失額が存在する場合において、その損失額は、一定の要件に該当するときにはその損失の生まれた年の翌年以後3年間にわたり株式等の譲渡による所得額より繰越控除することが認められています。
上記の「特定中小会社」というのは、いわゆるエンジェル税制の対象にされる株式を発行する会社のことであり、一定の要件に該当する特定中小会社に当たることに関して経済産業局長等が発行した確認書の交付を受けている株式会社のことです。また、上記の「適用期間」というのは、その特定中小会社の設立の日よりその特定中小会社の発行した株式の上場等がなされた日の前日までの期間のことです。
なお、上記の控除を行うには、そのことを確定申告書に記載するほか、一定の明細書等を添付しなければなりません。

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